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2021.05.22
コロンビア北部の先住民・アルアコ族。今でも伝統的な生活を送るこの民族の手工芸品と言えば「モッチーラ」が挙げられます。アルアコ族の言葉で「トゥトゥ」と呼ばれるこのバックは、女性たちが羊やアルパカの毛を縒って毛糸にし、その毛糸を1針ひと針編み込んで作る伝統的なもの。
アルアコ族のモッチーラは、彼らの村が位置するシエラネバダ山脈や豊かな大地に茂る木々の葉、轟く雷などの自然エネルギーや思考を幾何学的な模様で表現して編み込まれます。これは5歳から7歳の幼少の頃にお母さまやおばあさまから習い、成人になっても、老年期になっても作り続けられるもの。様々なデザインの下書をすることなく頭の中で模様を描き、何も見ずにそれをイメージしながら編み上げるというのですから驚きです。
歩いているときも、赤ちゃんをおぶいながらも、ときには料理をしながら竃の前で・・・、編んでいない姿を見ないくらい、それは彼女たちにとって生活の一部となっています。1本の針で編み上げるモッチーラ。毎日多分な時間を費やしても、大きいものになると完成まで約1ヶ月かかるそうです。

さてこのモッチーラ、肩紐が長く編んであるので通常は肩から斜めに掛けのですが、男性は常に複数個を右肩から、左肩からと交互に掛けています。1つは「ポポロ」という黄色いひょうたんの中に貝の粉を入れたものを持ち歩くため。もう1つは自分好みに煎った「コカの葉」を入れるためです。成人したアルアコ族の男性は習慣として考え事をするときに、20cmくらいの棒の先端にこの貝の粉を付け、その粉を口に含みながらコカの葉を一緒に噛む動作を行います。常日頃考えごとをするので、彼らはポポロ、コカの葉を別々のモッチーラに入れ、片時も離すことなく持ち歩くそうです。
3つ目は他の人から頂くコカの葉を入れるモッチーラ。男性同士がお互い挨拶をするとき、自分のコカの葉を相手のモッチーラに入れる習慣があります。聞くところによると自分好みに煎ったMyコカの葉は他の人のそれとは香りが違うらしく、互いのコカの葉を交換することで一種のコミュニケーションが図れるそうです。先住民族ならではの習慣ですね。

アルアコ族のモッチーラは伝統的なデザインがその主軸ではありますが、最近は時代に合わせて独創的なものも作られるようになってきました。動物柄、ハート柄、私たちとお付き合いするようになってからは様々なカカオ柄も。どちらもそれぞれに1点しかない特別なもの。時代は変わっていきますが、これからもこの伝統が継がれていくことを願っています。
カカオハンター®︎ 小方真弓

コロンビア先住民 アルアコ族のモッチーラ&チョコレート&コーヒーセット
コロンビアの人々は8月の末ごろから、Amor y Amistadを祝うためにお店や家をハートと風船で飾り始めます。この日には、愛と友情の甘さにちなみ甘いものを親しい人と分かち合います。
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