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2022.03.17

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手作りチョコレート会

手作りチョコレート会

「チョコレートを作る」ということを始めて経験したのは25年前のこと。社会人として始めて勤めたのがチョコレート原料会社の商品開発部だったため、随分沢山のチョコレートを作っていた記憶があります。プレーン、いちご、抹茶、キャラメル・・・、テンパリングチョコ、ノーテンパーチョコ、アイスコーチング、チップ用チョコ・・・「チョコレートと名の付くもの」を今思うと一体どれだけ作っていたことか分かりません。でも若かりし頃の自分は数多のチョコレートを開発するだけで手一杯の毎日でした。

視点が大きく変わったのは、自分の足で実際にカカオ生産国を旅するようになってからです。熱帯の陽射しと目の前の大自然の中でカカオの木は育てられていて、そこに実る赤や黄色の果実がチョコレートとなる。それは毎日開発室で作っていたチョコレートからは想像もできない、とてもリアルな世界でした。

旅をしながら多くの方々にカカオについて学ばせて頂き、いつしかその恩返しをしたいと思うように。カカオ生産者は経済的に難しい立場にある人が多いのですが、そんな彼らのために“何か”と言っても継続的にサポートするにはビジネスの力が必要です。単発的に頭の中に何かを描いてもそれはただの理想論。
 
各地を旅する当時の私に唯一できることは、培ってきた「チョコレートの技術」をカカオの世界の皆さんにお裾分けすることでした。せめてそれが将来の種になればと、いつしか現地の皆さんのための“手作りチョコレート会”を開催するようになりました。

自分の予想以上に地元カカオ豆からのチョコレート作りは沢山の方に喜んで頂けました。自分たちのカカオでチョコレートが作れることを知らなかった人もいましたし、おいしいチョコレートになることや、カカオ豆をこうしたらチョコレートがもっとおいしくなる、ということを体験して頂けたからです。

カカオ豆を直火で炒り、焼き上がったら皆んなでカカオ豆の皮むきをして、そのカカオニブを一気に磨砕。カリカリのカカオニブからドロドロのカカオマスに変わる瞬間を目の前にすると、みんな目を丸めてびっくり。そこに好きな量の砂糖を加えて、テンパリング(温度調整)を初体験して、チョコレート生地を型に流して冷やし、固まったら型をひっくり返して取り出すと。。。ピカピカのチョコレートになっているではありませんか!
 
短い時間で作るチョコレートのため、粒子は大きく食感はざらりとしていますが、それでも自分たちのカカオで作るチョコレートの甘い香りと味わいに、みんなにっこり。自身のチョコレートを作る技術がカカオの世界の人々の幸せに繋がる瞬間でした。
 
あの時のチョコレートが地域のカカオプロジェクトのきっかけになった、何て話を耳にすることがありました。今の私もそうですが、チョコレートはカカオの世界に繋がることで、大きな輪になるものだと思っています。この先もチョコレートがみんなにとって幸せの象徴で、笑顔の一片であって欲しいと願っています。

カカオハンター®︎ 小方真弓

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