PREVIOUS POST
2025年 バレンタイン催事予定
2025.01.14
少し懐かしい、東京駅にお店があった頃のお話しです。東京駅のお店は小さいながらも、カカオの香りとフレッシュな味わいを楽しんでいただきたいという思いから、店内で色々なものを手作りしていました。看板商品である「オムレットチョコバナナ」もそうですが、実はその横で販売していたカカオパルプ(果肉)やチョコレートの「ジェラート」も、駅ナカではとても珍しい、店内製造のジェラートを提供していました。

東京駅の店舗で人気だった、カカオパルプ(下)と先住民族アルアコ族のカカオのジェラート(上)
通常「チョコレート」のジェラートはチョコレートの他にココアパウダーを加えて、味わいと色の濃さを引き立てることが多いですが、私たちのジェラートは純粋にカカオそのものの香りを感じていただきたいのでココアパウダーは加えず、その分たっぷりとチョコレートを加えます。とにかく主役のカカオの香りが引き立つように、乳脂肪分は抑えて甘さも控えめにするので、香りしっかり後味はすっきり。
そうやって品種や地域ごとのカカオの香りを引き立てたジェラートは、食べ比べてみると各々のカカオの個性が予想以上にはっきりと、場合によっては板チョコレートで食べ比べるとき以上に感じられます。私たちのカカオの中でもコクのある定番の「トゥマコ」と、スペシャルな品種で作る「エリザベス」のジェラートを比べるとその違いは一目瞭然です。
話は変わり、昨年11月からコロンビアでは、ポパヤンのチョコレート工場の隣に新たにカカオの発酵所を併設し、2時間半ほど離れたカカオ産地から毎週届くフレッシュカカオを用いて、発酵の研究を進めています。そのときに出てくるフレッシュカカオの果汁を集めて、先日コロンビアのチームがジェラートを作りました。カカオ果汁と若干の糖分を加えて作る白いジェラート。私は日本にいたのでいただけなかったのですが、お味は大変美味でフルーティ、爽やかさで口の中が一杯になったそうです。チョコレート工場のスタッフたちも、初めての味わいにびっくりした子が多かったとか。そういえば、以前東京駅の店舗でもカカオパルプ(果肉)のジェラートを提供させていただきましたが、初めてお召し上がりになる方の多くは、チョコレートとは全く異なる味わいに驚かれていらっしゃいました。

チョコレート工場隣接の発酵所に届くフレッシュカカオ(左)とその果汁で作ったジェラート(右)
ご縁で島根県のおいしい生乳を使ってジェラートを作られている方をご紹介いただき、先方のお力添えのもと、昨年から少しずつ、再びジェラートのご紹介ができるようになりました。オンラインでご紹介の準備も整いましたので、ご案内させていただきたいと思います。
ちなみに私どものジェラートは、コロンビアカカオの味わいが詰まったジェラートということで、現在開催中の大阪万博コロンビア・パビリオンでも販売いただいております。今は少しだけお休みしておりますがもう直ぐ再販予定ですので、もし行かれるご予定の方がいらっしゃいましたら、是非お試しになってみてください。
カカオハンター®︎ 小方真弓
大阪万博コロンビア・パビリオン
カカオやチョコレートの楽しいお話し、カカオ産地からのよもやま話などを、カカオハンター小方真弓がお届けしております。ぜひご登録ください。