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オンラインストア: バレンタインの配送予定について
2022.02.03
2月上旬、やっと待ち望んだチョコレートが届きました。エリザベス71%、半年以上待って日本に届いたチョコレートです。エリザベス71%は、1種類のカカオのみで作り上げるチョコレート。2011年に出会ったこのカカオは、圧倒的なやわらかな味わいとその香りが美しく、ときめくような瞬間を私に感じさせたカカオです。
彼女(そのカカオ)の見た目は決してそう思わせる風合いは無いのですが、実を開け、果肉の香りを嗜み、生の種をかじった瞬間「あぁ。。」というため息と、ある種の確信が脳裏を貫きました。この仕事に長く携わっていますがそう思えるカカオに出会えることは少なく、その瞬間を与えてくれるカカオは私の心を揺さぶるのです。
だからと言って美味しいチョコレートになる訳でなく、単一種であるが故に繊細で、適切な発酵や天候などの条件が揃わないと目指す香りの着地点に届かない難しさがあります。また私が敬愛する「エリザベスさん」のカカオだからこそ、このチョコレートは美しい香りに辿り着くのです。

エリザベスさん。カカオ農園にて。
エリザベスさんはカカオへの強い情熱を持った生産者で、カカオの友人の中で最も尊敬する女性です。彼女の農園は整然とカカオの木々が並び、その合間をやさしく風が吹き抜けるよう、とても丁寧に手入れが施されています。2011年に出会ったこのカカオは彼女の農園で4年の歳月をかけて育てられ、収穫したその実で2015年に初めてチョコレートにしました。艶やかな香りは私たちを魅了しましたが、まだ味わいに荒さが残っていることから、更に4年かけてカカオの生育を見守ることに。
生育を見守るということは、その農園で栽培されている他のカカオとの自然の交配を待つということ。カカオの中には他のタイプと花粉が混ざりやすい性質のものがあり、こうして1つの品種が他の系統のカカオに囲まれることで、農園独自の香味に変わっていくことがあります。
8年かかっての箱入り娘。今回日本に届いたものは、事前に作り上げた「エリザベス71%」をじっくりと熟成させ、最終的に1月に型入れしたもの。このコロナ禍の影響でコロンビアから日本への空輸が4回キャンセルされ、5回目にしてようやく私たちの手元に届きました。
今回のエリザベスは、はちみつに包まれたラズベリーのような甘酸っぱい香味が鼻腔の奥まで広がる仕上がり。心地よいカカオのバランス、甘美で長く残る余韻。“エンジェルナンバー71”に美しさを添えた、特別なチョコレート。
チョコレートを作っていて喜びを感じる瞬間は、皆様から“おいしい”の一言を頂いた時、生産者やチームのみんなが笑顔になる時、そしてチョコレートの作り手として小さな香味のピースが目の前でカチっとはまる瞬間です。愛を込めて作り上げる1枚。皆様にこの香りをお届けいたします。
カカオハンター®︎ 小方真弓

カカオハンターが世界を旅し、出逢ったカカオの中でも3本指の中に入るほど、芳醇な香りのカカオで作り上げたダークチョコレート。花のように繊細で、ベリーのように甘酸っぱく、蜜のように艶やかな香りが広がります。
カカオやチョコレートの楽しいお話し、カカオ産地からのよもやま話などを、カカオハンター小方真弓がお届けしております。ぜひご登録ください。